第1回無差別級俳句大会
日本学生俳句協会賞
  竹買いに風まで売ってしまいけり    千 葉    山崎  政江

特  選
  釘箱の釘総立ちに寒波来る    北海道  余市西中学校教諭    小野  恣流

  花道に蛍とび交う村歌舞伎

   福 島  高田小学校教諭
 
   伊藤  善長

  耳遠き母呼びに出て十三夜
   高 知  北陵中学校教諭    高橋  以登

  葱提げてすなはち田舎教師たり
   愛 媛  東予工業高教諭    櫛部  繍腸

  男木偶なべて太眉近松忌
   徳 島      尾崎  芳子
入  選

  塩の道ゆるき流れに通し鴨        愛 知                 木村 千恵子
  
  とろとろと流れていく島の時間      東 京                 坂田  魚

  さみだれて酔へば寺山修司の忌     愛 媛                 櫛部  繍腸

  田を植うるとき声低き夫婦にて      徳 島                 尾崎  芳子

  寒月のラヴェルを聴けば鳴る海よ    宮 城   東北大四年       伊藤  健司

  紅葉に染まらぬように水迅る       千 葉                 鈴木美千代

  少年の日を弾ませて木の実降る     北海道                 小野  恣流

  退学の届けまた来る秋風裡        山 口                 吉田  栄子
  蟻が来る自動扉の向こうから

  穴まどひ朝日の崖に土こぼす       徳 島                 横山  公代

  みちのくの遠縁つなぐ林檎の荷     千 葉                 勝田  澄子
  雑木林たやすく伐られ鵙猛る

  緑陰に地下足袋のまま献血す      福 島                 伊藤  善長
  献血をすませ原爆忌を修す

  夏木立悔恨一つ紛れこむ         秋 田   西仙北西中教諭   菅原  恵子

  斑猫の導く柩舁きにけり          大 阪    豊中十一中教諭   畑  晴子

  鳴き下手の鳰がつまずく水の窪     兵 庫                 前西  一尾
  懺悔室出て残菊を眩しめり