脳梗塞


脳卒中とは何か?
脳卒中というのは、急に倒れて意識がなくなる発作を昔から総称してこう呼んでいるのです。

脳梗塞とは何か?
脳梗塞というのは、脳を栄養している動脈がつまり脳細胞が死んでしまうことです。

脳血栓とか脳塞栓とかいうのは何?
脳血栓も脳塞栓も脳梗塞の原因を指すものです。すなわち,脳内の血管がその場所でだんだんと動脈硬化に侵されて詰まってしまったのが脳血栓,脳以外の所(頚動脈や心臓)から脳に流れてきて脳の動脈にひっかかって詰まってしまったのが脳塞栓です。

脳梗塞の原因には脳血栓症と脳塞栓症以外にはないのか?
いいえ。要するに酸素が脳に不足した状態で脳梗塞になりますので,次の様な時にも脳梗塞は起こります。
脳梗塞の症状は何か?
詰まった血管の場所に依りますが最も一般的なものは次の様なものです。

突然始まる

 

脳梗塞の症状が起こったときにはどうしたらいいのか? 
これは,脳外科疾患全般的なことですが,慌てずにまず状態をよく観察して下さい。そして,速やかに救急車を呼んで脳神経外科のある病院に運んでもらって下さい。昔からよく言われますね,脳卒中の患者は動かすな! と。ひどい話です。動かさなければ治療はできません!

なぜ脳神経外科のある病院に運ぶ必要があるのでしょうか?
一昔前までは,脳梗塞の治療はないといってもいいくらいでした。従って脳神経外科がある病院であろうがない病院であろうがあまり大差はありませんでした。しかし,現在,脳神経外科では詰まった血管を通すことができるようになったのです。その方法を『血栓塞栓溶解術』と呼びます。この方法は,脳の動脈が詰まって症状が出てから6時間以内に治療を始めないといけません。だからこそ速やかに救急車で脳神経外科を受診してください!『血栓塞栓溶解術』については後述いたします。

診断はどうやってするのか?
頭部CT脳血管撮影(DSA)で診断します。
  1. まず,救急車で来られた患者さんの神経学的所見をとった後,CTをとります。
  2. CTで異常の無いことを確認した後,速やかに脳血管撮影をおこないます。
  3. 脳血管撮影で詰まった血管が見つかれば直ちに『血栓塞栓溶解術』を施行します。

『血栓塞栓溶解術』については,いずれ別にリンクをはって,説明しますので今日の所は写真だけの説明で勘弁してください。

脳梗塞になる前に診断することはできないか?
脳梗塞になる前に診断すると言うことは,脳梗塞を起こす原因を突き止めると言うことです。その代表的な原因とは:

  • 頭蓋内の脳動脈の狭窄

  • 頚部内頚動脈の狭窄 椎骨動脈の狭窄

  • 塞栓を生じる心臓の病変
  • これらの内,脳神経外科として調べるべき前2者は,MRアンギオで調べることができるのです。

    脳梗塞になる前に治療することはできないか?

      そうです脳梗塞になる前に治療するのが最終の目的なのです。

    1. CEA(Carotid EndoArterectomy) 頚動脈血栓内膜剥離術
      頚動脈(特内頚動脈)の狭窄に対して行う手術で,狭窄をおこしている動脈を切開して中の狭窄部位の内膜(肥厚して狭窄の原因となっている部位)のみを剥離し摘出する。

      症例


    2. PTA(Percutaneous Transluminal Angioplasty) 経皮的血管拡張術
      血管内手術の一つで,特殊なカテーテルを用いて頚部の動脈や脳動脈の狭窄部位を拡張する。


      症例:頭蓋内動脈の狭窄
    3. 症例:椎骨動脈起始部の狭窄