開頭手術
脳神経外科において最もしばしば行われる治療方法は、もちろん開頭手術でしょう。
ここでは、一般的に頭はどうやって開けるのかということについてお話ししましょう。
ただし,イラストではなく実際の手術の写真で説明しますので血
を見るのが恐ろしい方は,リンクを開かずに説明だけをお読み下さい。
- 剃頭
前日に頭を剃毛します。手術する場所にもよりますが,だいたいは頭全体を剃毛します。
以下の操作は,手術室に搬入されてからになります。
愛媛県立新居浜病院の脳神経外科用手術室は,ここをクリックすると見られます。
- 全身麻酔
麻酔科の医師が全身麻酔をかけます。
- 頭部固定
もう一度剃毛してから,開頭部位にマーキングして頭部を固定します。 念入りに消毒します。
- 皮膚切開
皮膚切開し頭皮クリップで皮膚を挟んで止血します。
- 頭蓋骨に穴を数個開ける
頭蓋骨をある大きさで開窓する時には,まず数個の穴を開けておきます。骨を貫通すれば自動的に穴を開ける刃の回転が止まるようにうまく出来ています。
- 頭蓋骨を切る
次にその穴をつなぐように頭蓋骨を切っていきます。
この骨を切る道具は窒素ガスが動力源です。
- 頭蓋骨を持ち上げてはずす
頭蓋骨とその直ぐ下の硬膜という膜の癒着を剥がしながら骨を持ち上げてはずします。
- 硬膜を切開します
硬膜の下には大切な脳がありますので,脳を決して傷つけない様に切開します。
- 頭蓋内での止血(出血を止める)方法:その1
バイポーラ凝固器というピンセットの様なもので出血部位を挟んで凝固(焼く)して止血します。
- 頭蓋内での止血(出血を止める)方法:その2
じわじわとしみ出て来る様な出血に対してはオキシセルという綿の様な止血材料を用います。
- 生理食塩水
血液を洗い流したり,出血がどこからかを確認したり,脳が乾燥するのを防いだりするのに多量の生理食塩水を使用します。これは,脳神経外科手術の特徴の一つでしょう。
- 硬膜縫合中
硬膜内の手術操作は病気によって異なりますが,手術操作が終われば硬膜を縫合します。
- 硬膜縫合終了
硬膜は黒い絹糸(文字通り絹で作られた糸です)で縫います。写真は縫合終了時です。
- 頭蓋骨の固定
それでは,頭蓋骨は何で固定するのでしょうか。以前は絹糸やステンレスワイヤーで固定していましたが,絹糸は弱いし,ステンレスワイヤーはMRIを撮影するのに障害となるために最近ではチタン製のプレートを使用するようになりました。写真はチタンプレートをチタンネジで固定しているところです。(この写真は上の一連の手術とは別の症例です)
- 頭蓋骨の固定終了
チタンプレートで固定終了したところです。(この写真も上の一連の手術とは別の症例です)
