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西法寺の七不思議 西法寺開基当初から伝教大師作と伝えられる薬師如来座像があった。ところが治承年間に伽藍が焼失し、その後弘安年間に西法寺を再興し、新しい本尊(恵心僧都作と伝えられる薬師如来立像)を比叡山より請い頂いた。入仏供養の最中薄墨桜の中に輝くものがあり、それは前の本尊薬師の半焼座像であった。それ以来今日まで秘仏として二体の本尊が奉安されている。 その二 二つの梵鐘 和気の太山寺にある梵鐘には「永徳三年鑄造、和気郡大楽山西方寺」と旧西法寺の銘がある。いつの時代に太山寺に所属したものか全く不明である。現在の鐘楼の鐘は昭和3年に鋳造されたものである。 その三 柱が根に化けた 境内の桜が台風で倒れたとき、起こし上げ柱で突っ張りをした。ところが20年後の今は立派な根になり、桜は益々盛んに成長している。(柱の中が腐り、桜樹の側根が次第に柱の中を通り抜け、地中に届き成長したもので極めて珍しい現象である) その四 不思議な桜 薄墨桜とソメイヨシノ桜の自然交配による実生の桜で、西法寺で生まれた新品種である。「西法寺桜」と名付けられ、両者の性質をもつ桜で遺伝学上有名になった。 その五 不思議な梅 「この地に特殊の梅あり、一輪の花にして数顆の実を結ぶ八房の梅」と西法寺の沿革史にある。現在ある紅梅はその子孫と思われるが、実はほとんど稔らない。 その六 不思議な地名 「つるぼ」「がんぜ」「じょうろく」「たもり」「かがみど」等々不思議な地名が西法寺を中心にして広い範囲に点在している。 西法寺は創建当時は七堂伽藍を備え、二十二坊と末寺を持つ一大精舎であったと言うが、現在一坊も存在しない。子院の呼び名が残りその跡地が「ほのぎ」として残ったものと思われる。
その七 不思議な名字 最後にもう一つの不思議とは、西法寺の住職一家が薄墨姓である。住職が代わっても薄墨姓を継ぎ今日にいたっている。 |