作文その2

優勝者に聞く

T−クラブ 高橋 滋

最近、ツイている。とってもツイている。ほんとにツイてる。パチンコに行くと毎回カード一枚で15連チャン、16連

チャンで、閉店までつきっぱなし。飲みに行けば、アケミちゃんに「今夜来てね♪」のメモをもらい、シノブちゃんには

、「昨日、彼と別れたとこなの。今夜は好きにして。」と口説かれ、梅さんには、伊予漫才の発表会に誘われた。

長男と散歩に行けば、大きな犬のウンコを踏んずけた。カミさんの小さなサンダルだったので、親指とお母さん指

の爪の間にめりこんで、とれない。こりゃあもうクソズキだ。

名人戦の当日、西四国サーフの山本師匠と怪盗さんに、相棒の西ヤン(作文その1参照)と2人で青島にお供を

させていただく。ここ数年、毎年名人戦では、真鯛があがっているらしい。なるほど猫の多い島だ。

初めての釣り場なのでどこが良いのかわからないが、どこに投げても釣れそうだ。足の短い西ヤンのために、

一番近くて足場の良い、漁港の堤防に行くことにした。先端にたどり着いた途端、空が真っ暗になり、強烈な、

雨、風が吹く。西ヤン「ワシ、もう帰りたいがー。」と泣きベソをかきだした。びしょびしょになりながら、鼻水までだし

てかわいそうである。しかし怖い顔だ。

解凍さんは「こっちの空がこうで、こっちの風邪がどうで、もうすぐ雨は止むよ。」いたって平気である。そのとうり、

少し経って止んだ。さすが回答さんだ。そのうえ、「今日は鯛虫持って来たけん、分けてあげる。」と言ってくれる。

お礼に日本ゴカイを3匹あげた。もし西ヤンだったら、『ワシの本虫、色が悪いのう。』なんて事言いながら、ニタ

ニタやってるハズだ。

日も沈み西ヤンケミホタルが必要になった頃、潮が動き出す。その時、アタリが連発しはじめた。大物に備え緩め

ておいたドラグが一気に高速で鳴る。確かに自分の竿だ。手に汗を握りしめて緊張しながらその竿に手をかけた

途端、「ワシのじゃー!」と、大声で西ヤン、関係ない竿を大アワセ。気の毒だが相手をしている余裕は無い。

強烈な引きだ。40や50の魚じゃない。「おかしいのー。さっきの何じゃったんやろ。」西ヤンまだ解かってない。

小首をかしげて夜空を見つめている。「あっ!あれが北極星やろ?」それどころじゃない、はよタモ頼まい。

「あれ?釣れとんけー。タモ何しよんどー。タモ、タモ、タモー!」何しよんどてて。西ヤン、タモ片手にテトラを降りて

くれる。波打ち際まで降りた瞬間、「鯛じゃあ。でかい。」本当に大きな声だ。島中の猫が一斉に泣きだした。

しかし、流石は、<一発タモすくいスーパースペシャリスト>である。何なくすくい上げてくれた。夜が明けてベラと

カレイで3種達成。めでたし。めでたしである。

帰りの船中、(この鯛うまいやろなー。刺身に鯛飯にあら炊きに吸い物に・・・。)一人微笑んでるその時、西ヤン

ぼそっと「あのアタリ、何やったんやろかー?悔しいのー。あのドラグの音聞いたろー。」

つづく

今回も、山本師匠、海東さん、お世話になり本当にありがとうございました。大会関係者の皆様、協会役員

の皆様、最後になりましたが、西ヤン本当にありがとうございました。

 

 

注1:(’97潮路No.29より抜粋)第8回名人戦にて、(H9.9.14)の大会の模様です。

この日、真鯛65.1cm・カレイ27.7cmベラ22.1cmで見事名人戦のタイトルを獲った高橋名人です。

注2:西崎氏は、県記録こそ釣ってはいませんが、県の年間記録で上位に食い込むほどの腕前です。(一応)